土台のない高楼(たかどの)
金持ちではあるが愚かな人がいた。他人の家の三階づくりの高層が高くそびえて、とても美しいのを見て実にうらやましく思い、自分も金持ちなのだから、高層で大きく立派な家を造ろうと考えた。
早速、大工を呼んで建築を言いつけた。大工は承知して、まず基礎をつくり、二階を組み、それから三階に進もうとした。
これを見て男は、もどかしそうにこう叫んだ。
「わしの求めているのは土台ではない、一階でもない、二階でもない、三階の高楼(たかどの)だけだ。早くそれだけをさっさと作れ。」と。
愚かな者は、努め励むことを知らない。ただ良い結果だけを求める。しかし、土台のない三階はあり得ないように、努め励むことなくして、良い結果を得られるはずがない。
『 百喩経 』
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おはようございます。
早いもので、三月になりました。
今月は、いよいよ東京と大阪で瞑想会(やさいし瞑想)開催です。
何事もそうでしょうが、物事を深く学び、よく修得するためには、コツコツと一つ一つを、丁寧に積み重ねていく・・・
それは、まるで菩薩の修行のように悪を治め、善を修し、功徳を積むが如く。
仏道修行も、瞑想も、一朝一夕に修得することは難しいかもしれませんが、
日々繰り返し、コツコツと積み重ねることで必ずや何か素晴らしい変化が、新しい兆しが現われてくるのかもです。
それでは、今月の瞑想会もまた皆様方と共に素晴らしい善行功徳を積み重ねてまいりたいです。
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